2022/08/17 16:33
トカゲの尻尾が切れてもまた再生されることがご存じだと思います。
トカゲだけではなく、イモリもそうですし、あまり聞き慣れないプラナリアという川に生息する生き物も再生する生き物らしいです。
特に、プラナリアという生き物は、身体が2つに切断されると2つのプラナリアになるという不思議な生き物です。
まるで、アニメや映画の世界に登場するような感じで、切れば切るほど増えてしまうような感じなのでしょうか。
これは、プラナリアは未分化な幹細胞が全身に存在してることで、体の位置情報に従い幹細胞の遺伝子を目的の組織に分化するよう操作して、失った体を正しく再生することができるのです。
トカゲの尻尾が再生するのもトカゲの幹細胞が影響しているのです。
専門的なところから引用した内容ですが↓
「再生芽」と呼ばれる未分化な細胞の塊を作ります。この再生芽にある未分化細胞は、皮膚の真皮の幹細胞(線維芽細胞)が脱分化したものです。この未分化細胞は、表皮や軟骨、腱などに再分化して、元と同じ組織を形づくるよう増殖します。
このような研究から人でも応用できないかと再生医療の研究が進んでいます。
しかし、人の幹細胞は歳と共に低下します。
新生児が1とすると10歳代でその10分の1に、30歳では25分の1に、80歳代ではなんと200分の1になってしまうわけです。
老化とは幹細胞の減少です。
なので人間のもっている幹細胞の量ではトカゲのように身体が再生しないわけです。
もし、人間でも臓器などを再生しようとするのであれば、他人の幹細胞を移植したりすることが必要となるわけですね。
しかし、他人の幹細胞を移植したりすることでは身体のリスクがあるだけではなく、かなりの費用が必要となります。
なので、最近の再生医療の研究としては「セルフリー」として細胞を使わない安全で安価な費用で行えることを推進している研究者が多いです。
それが、幹細胞培養上清(幹細胞を培養するときの上澄み液)による再生医療ということです。